右手にピストルを左手にタンバリンを

札幌の劇団「yhs」に所属する櫻井保一のブログ

苗字的に子どもに「さくら」って名前を付けるのは

厳しいっす。

櫻井っす。

 

親父が「寅さん」好きでテレビでよく見てたんだけど、正直今よりもっと若造でシェキナベイベーな内田裕也だった頃の俺にはよくわからんかったのですよ。でも最近ちょろっと見る機会がありまして、なんかわからんでもないなと思いました。なんつーか見栄はるよね、男は。虚栄、というか、カッコつけ。だから学祭に合わせて急造バンド(もどき)を組むしタバコでむせて頭痛くなるし慣れない酒飲んでゲロの海を生成するし、とにかく全部かっこつけだ。

で、こういう恥ずかしい過去を思い出しても笑えるくらいになれば、バカだねえと言いながらやっぱりどこかくすぐったい気分で、飲めるようになった酒を片手に楽しむんでしょう。

 

ちなみに俺はバンドやったことありませんが、中学の学祭でリップスライムを歌いました。みんなの前で。3人くらい巻き込んで。なんでそんなことした。新手の集団自殺かよ。

ILMARIパートをドヤ顔で歌う当時の俺、もうやめろ。お前はILMARIじゃねえ。エビちゃんと結婚もできねえ。まだSOUL'd OUTじゃなくてよかったよ。ドヤ顔でウェカピポはあまりにもア アラララァ ア アァ!!

 

じゃあ今は大人になったかと言えばまったくそんなことはないんですけどね。涼しい顔でタバコを吸うし酒だってたらふく飲む。それができるようになってしまっただけで中身は全然ですから。昨日だって寝室行くのめんどくさくてソファでうたた寝してたら、「そんなところで寝てたら風邪ひくよ」と叱られ不機嫌になってつい「うるせえ!」って言っちゃったし、さらに言えば一人暮らしだから叱った人なんて本当はいなくてそういう夢みてただけっていうのにしばらく気付かなくてマジで混乱して半泣きになってたからね。この歳でお化けにビビッて布団で半泣き。最高に最低である。

 

男はいつだってオムライスが大好きだし、ハンバーグに目玉焼きが乗ってたら小躍りしちゃう生き物なのです。

 

というわけで俺の中に住まう内田裕也についてご説明させていただいたわけですが、意外なことに周りからは落ち着いてるとかそんな類の言葉をかけられることがありまして。自分ではそりゃあチャランポランな人間だと感じるのにね。だので、他人から見る自分の印象ってのはわからんもんだと常々思うわけです。

 

だからと言ってどう見られているかなんて自分じゃ絶対に知り得ないことを考えて悩んでも時間の無駄なので、気にせず今日もリップスライムを口ずさむんですね。常夏じゃねえし楽園はまだ見つからない、ベイベーは大人になることを諦めた。落ち葉の絨毯が街を彩り、裸の並木が色気を帯びて、雪の化粧を身に纏う、そんな季節になってきたよ。

 

手洗いうがいをしっかりと。ベイベーだってそれくらいはできるぜ。

 

では。