右手にピストルを左手にタンバリンを

札幌の劇団「yhs」に所属する櫻井保一のブログ

約束された羞恥

最近いつもより飲んでいる、気がする。外でも家でも。誘われて外で飲む機会があるっていうのは単純に嬉しいし、家で飲んでいるのは比較的時間があるからだろう。バイトと稽古以外の時間ね。だからか今日は朝からお腹の調子がよろしくなくてずっとうつむいてるし目がいつも以上に淀んでるからもう終われよ今日。

 

こないだはとある仲間と未来について話した。大変に楽しかった。話がズンズン進んだのは同じようなことをずっとお互い考えていたからだと思う。ドバっとでた感じ。嬉しい「はじめまして」もあった。きっとこれからもっと楽しくなっていくんだろうし、そうする。その日は気持ちのいい微睡みに支配されて帰路についた。

 

ある日のお酒の話。さんざんっぱら飲んで「俺は普通だ、普通だよ」と連呼しながら寝たらしい。怒ってんのか哀しんでんだかわからん様子で。当然その時のことは覚えていないんだけど、でも前から同じようなことを考えながら酔っぱらうことはあったかもしれない。だいたい酩酊状態のときに。

 

で、なにを考えているのかというとおそらくだけど、特別である、というのが気に食わないんだと思う。誰かが、じゃなくて、自分が。

 

演劇なんてものをやっているので、時々そんな風なことを言われることもある。「個性的」だとか、そんな類の言葉。まあ中にはそう言われて嬉しい人もいると思う。というか、演劇やってる人なんてそう言われて嬉しい人のほうが多いんじゃないかとさえ思う。なんとなくね。

 

でも俺は、自分が人とは違うだとか、特別であるなんて思いたくないし、実際にそんなことはない。生まれてからこれまでずっと怠惰で、それも自覚しているので、もし自分が特別なんだと思い込めば、それに甘えて必要な努力や思考を止めてしまう。それがこわい。本当にこわい。

 

普通だからこそ、時間がかかっても多くの選択肢を準備できるし、多くのことを汲みとれるんじゃないかなーとも思う。いや、普通って言葉もちょっと違うかもしれない。様々な事柄に、人に、自分に対しても、できるだけフラットな状態でいたい。

 

まあなので、その時はなんか「櫻井君って独特で面白いよね。マジイケメン」みたいなことを言われて「うっさいわボケが。俺を特別扱いするな。イケメンはまあ確かにそうだね」って感じだったと推測される。顔面のつくりに関してはできるだけ特別なほうがいいよね。オイ悪いほうにじゃねえよやめろよ鏡向けんな。なんだこの無駄に広大な面積。ジャスコの駐車場かよ。

 

酒を飲むときってほろ酔いで気持ちよく寝るか、足腰たたなくなるまで飲むかのどちらかなんだけど。前者のときは次の日気持ちよく起きれるし、後者のときは二日酔いになって死んでる。で、今はめずらしく、どちらでもなく中途半端な酔い方をした次の日。こういう日は気持ちいい理性の麻痺状態が抜けて、ダウナーな感情だけが流れっぱなしになるから困る。

 

で、困ったので記事を書いた。

 

多分酒が抜けきった頃にこの記事を見たら恥ずかしくなるだろうなと思い、予約投稿という機能を使ってみることにする。あらためて自分の文章をみて赤面しやがれ、俺。恥ずかしいだろざまあみろ。

 

自らのサディスティックな快感を満たしつつ、時間差でマゾヒスティックな部分もくすぐるという高等テク。性癖上級者。前言撤回、やっぱ俺天才だわ。

 

今日も芝居を作ってきます。コツコツと。

 

では。